三角筋の後部を鍛える種目の中で、比較的重量が扱うことができるリアデルトロウ。今回はリアデルトロウを紹介します。
リアデルトロウ バーベルでの方法
リアデルトロウにはダンベルを使ったものとバーベルを使ったものがあります。ここでは、バーベルでのリアデルトロウでの方法について書いていきます。
まずは、スタンスです。腰幅を目安にします。リアデルトロウは股関節の柔軟性がある程度求められる種目なので、股関節の柔軟性があまりない人はつま先を少し外側に広げるか、スタンスを広げると行いやすくなります。
次に、グリップです。バーベルを上から持つオーバーハンドグリップを採用します。アンダーハンドグリップでは、三角筋後部メインでなく僧帽筋メインになってしまうからです。
グリップ幅は、肩幅プラス両腕の上腕の長さを目安にします。その長さにすることで、肘をスムーズに動かすことができるようになります。
動作は、バーベルをオーバーハンドグリップで持ち、上体をお辞儀をするように倒します。上体の角度は床と水平か、水平から30度を目安にします。
膝の位置はそのままで股関節を後ろに引く形で上体の角度を調節します。上体の角度を調節することで、足の裏の重心が変わらないままで動作を行うことができます。
このとき、腰はできる限り曲げずに行いましょう。腰を曲げて行うと腰の負担が必要以上に大きくなり怪我につながります。個人的にはリアデルトロウは腰を犠牲にするほどの種目ではないと考えるので、無理はしないように行いましょう。
母指球の真上にバーベルが来るようにすると、動作が行いやすくなります。
そこから、鎖骨に向かってバーベルを引いていきます。バーベルを引く際、肘はできるだけ外側に張って行うと、三角筋後部に刺激が強く来ます。この動作を繰り返していきます。
1セット10回~15回3セットを目安にしてみてください。
リアデルトロウの方法 まとめ
1.スタンスを腰幅にして、バーベルを上から持ちます。
2.腰を引きつつ、上体を水平近くまで傾けます。
3.バーベルを鎖骨に向かって引き付けます。
4.10回~15回3セットを目安にします。
リアデルトロウの効果は肩甲骨に絶大!
リアデルトロウは様々な効果があります。それをいくつか紹介したいと思います。
まずは見た目です。肩の後ろの筋肉量が増えることで、後ろから見た肩幅が広くなります。肩幅が広くなることで、相対的にウエストが細く見えます。フィジークモデルが肩のトレーニングを集中的に鍛えているのは、そういった理由から来ているものです。
また、肩の後ろ側を鍛えることで胸郭が広がり、身体が厚くなります。姿勢が変わり、印象も大きく変わります。
さらに、肩回りが発達することによって腕周りが締まって見えるようになります。肩から腕にかけてメリハリが生まれるようになります。
このような形で、見た目を大きく変える働きを持つ、リアデルトロウ。実は見た目以上の効果があると私は考えています。
リアデルトロウをやり込むことで、肩峰と呼ばれる部位と肩甲骨が本来の位置に来るようになり、横から見たとき(矢状面)の姿勢が良くなります。矢状面での姿勢が良くなることで、肩こりや首の疲れが出にくくなります。
肩の位置が本来の位置に収まることで、ショルダープレスやベンチプレスのような押す種目の使用重量が伸びやすくなります。必要以上に肩が優位な身体の使い方をしなくなるからです。
押す種目だけでなく、引く種目にも変化をもたらします。今まで、僧帽筋優位だった身体の使い方が広背筋優位の身体の使い方に変わっていきます。
私の経験上、僧帽筋優位の身体の使い方で上手くいくスポーツはほぼありません。僧帽筋優位になった時点で重心が高くなり、動作が遅い上半身に頼った動きになってしまいます。
それとは逆に、広背筋優位になると下半身も連動した動作が行いやすくなります。重心も低く、安定感も生まれます。
このようにリアデルトロウはスポーツ時の動作まで変える可能性を秘めた種目だと私は考えます。
見た目だけではなく、スポーツ時の動作までを変える可能性があるリアデルトロウ。みなさんもぜひ試してみてください。
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