胸筋の鍛え方はたくさんあります。
今回は特にダンベルでの鍛え方について書きたいと思います。
私がダンベルをおすすめする理由
個人的に、胸筋を鍛えるのにはダンベルがいいと考えています。胸の筋肉を鍛えるうえでダンベルを使うことには2つのメリットがあると考えています。
まずは可動域の問題です。バーベルで行う胸の種目だと、バーベルが胸にあたるところまでしか行うことができません。
体型にもよりますが、大胸筋がストレッチされるまでバーベルを下ろすことができないことがあります。その分、ダンベルではひとつひとつ分かれているので、大胸筋がストレッチされるまでダンベルを下ろすことができ大胸筋により強い刺激を与えることができます。刺激を強く与えることができるという点で私はダンベルをおすすめします。
もうひとつは安全性が高いということです。胸の筋肉を鍛えるトレーニング種目はベンチの上で仰向けになった状態で重量を扱うことが多いのですが、バーベルだと危険なときがあります。バーベルは手幅の間は繋がっているので、バーベルとベンチで身体を挟む事故が起きるケースがあります。首を挟んでしまい、毎年死亡事故が起こるぐらいの危険性がバーベルでの胸の種目ではあります。
ただ、バーベルでの胸の種目を完全否定しているわけではありません。セーフティーバーが機能する場所に設置するなど、安全管理を徹底させることができれば、バーベルでの胸の種目もいいものだと私は思います。
ダンベルでの胸の種目ではそういった危険性は少ないといえます。落下の危険性はありますが、高重量のバーベルでの身体の圧迫に比べると、回避もしやすく安全性が高いといえます。この点からも私はダンベルでの胸の種目をおすすめします。
ダンベルでの胸の種目を行うときのテクニック オンザニー
通常、ダンベルでの大胸筋のトレーニングを安全に行うためにオンザニーというテクニックを使います。ここでは、そのオンザニーについて書いていきます。
ベンチに腰を掛け、膝の上にダンベルを置きます。この状態をオンザニーといいます。膝の上にダンベルを置くことで握りやすく、そしてダンベルを扱いやすくなります。膝の先に置くと痛くなるので、太ももの前側の真中よりも膝よりぐらいに置くとしっくりくると思います。
そこから股関節の角度を変えずにベンチに寝転んでダンベルを胸の上に掲げます。この動作を行うことで、安全に胸の種目を行う準備ができるようになります。
また、終わる際も小指側のダンベルの端に膝を近付けて、ダンベルで膝を押すようにして起き上がると、スムーズに終わることができます。
トレーニングの事故はやり始めとやり終わりに起こることが多いので、特に気を付けて行いましょう。
ダンベルベンチプレス 方法と効果
前置きが長くなってしまいましたが、ここから大胸筋を鍛える種目の方法と効果について書いていきます。まずはダンベルベンチプレスについて書きます。
ダンベルベンチプレスは大胸筋や三角筋、上腕三頭筋などを使う種目です。身体のアウトラインを作るのに必要な筋肉なので、ボディメイクにはうってつけです。また、押す力が強くなるので、コンタクトスポーツや格闘技に応用がききます。
やり方は、オンザニーのテクニックを使って、ベンチの上にあおむけになった状態を作り、肩の真上にダンベルが来るように腕を伸ばした状態にします。これがトップポジションです。
次に、胸の隣にダンベルが来るまで、肘を曲げていきダンベルを下ろしていきます。一番下のポジションのことをボトムポジションといいます。ボトムポジションからトップポジションまでダンベルを押し込む動作を繰り返すことで、上半身の筋肉を鍛えることができます。動作中に痛みが出ない範囲で行いましょう。
コツは肩の後部でベンチを押す感覚で行うことです。この感覚を身につけることで肩の傷害のリスクを減らすことができます。
ダンベルフライ 方法と効果
最後にダンベルフライを紹介したいと思います。
ダンベルフライは大胸筋を集中的に鍛える単関節運動の種目です。やり方は先ほどのダンベルベンチプレスのトップポジションまでは全く同じです。
違うのはボトムポジションへのダンベルの動かし方です。ダンベルベンチプレスでは、ダンベルを直線的に動かします。それに対し、ダンベルフライは曲線的にダンベルを動かします。胸の筋肉は胸の真中から二の腕の骨までついているので、その両方を遠ざけるようにして行うのがダンベルフライです。
コツはグリップと肘が常に床と垂直な状態で行うことです。そうすることで力のロスが減り、手首の負担を減らすことができます。個人的には、ダンベルフライはフリーウエイトを力学的に理解するうえで最も為になる種目のうちのひとつだと思います。
是非、以上の2種目をプログラムに追加してみてください。新しい発見があると思います。
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